コロナ以降の桂キャンパスの動向について
コロナ以降の桂キャンパスの動向について
授業の何割がWebか?
工学研究科では、1回生から大学院生まで、前期は完全に ZOOM による遠隔講義です。ほとんどの教員がPandA という科目ごとに講義資料などをシェアするシステムに講義資料や講義ビデオをアップし、遠隔講義に活用しています。
Web講義の学生の反応は?
遠隔講義内での小テストやレポート課題が多くなったため、レポート課題が多すぎてこなせない、との意見が出ています。1回生に対しては、チューターから(教員1名がメンターとなり学生3人~4人に対応する制度)、遠隔講義、経済状態、健康状態(精神的にも)について困ったことがないか、等について連絡し、問題点を把握するようにしています。2回生、3回生については、PandAで講義資料や講義ビデオをシェアできるため、対面講義よりよく理解できたと言う学生もいます。
先生はWeb講義のために仕事が増えた?
各専攻で PandA/ZOOM を使用する遠隔講義について対応する教員(利用法の周知、問題点を整理)を3月に2名ずつ選出、準備し、4月から全面的に PandA/ZOOM を使用する遠隔講義を開始しました。
当初は、学生が ZOOM の設定情報を PW を含めて LINE にアップして共有したため、講義への乱入者が出てきたり、思ったよりバッテリーを使うため、途中で配信が停止したことを、学生が教員にチャットで知らせたり、と色々とありました。現在は、ほぼ全教員が PandA/ZOOM を使用する遠隔講義に慣れましたので、トラブルがあったという話は聞いておりません。黒板への筆記を基本とされる先生方は、pptファイルでの講義資料作成が必要となり、毎週のように講義資料作成に追われたと聞いています。
学生実験はどうしている?
最初に行う基礎化学実験は、緊急事態宣言中でもあり、ZOOM でビデオを見せて説明する方法をとりました。緊急事態宣言解除後も対面講義ができないため、物理化学実験はすべてビデオを見せてレポート提出という形式となりました。有機化学実験・無機化学実験・生化学実験は、後期に行われます(開講形式は検討段階。ビデオ説明とレポート課題となる可能性もあります)。
研究室の実験はどの程度やられている?
研究室到着時刻、検温、さらに退出時刻の記録、マスクの常時着用、居室入り口に手指消毒用アルコールを置き、併せてドアノブの消毒と居室の換気に努めています。この状況下で研究を進めるのは極めて困難です。セミナー、勉強会、講演会などはすべてzoomとなりました。実験室を含めできるだけ接触を避ける努力をしています。
緊急事態宣言下/宣言解除後における工夫の例:
輪読・抄録会を毎日開催、自粛期間でも取り組める課題の設定、連絡ツール(Slack)の導入/実験シフト制の導入、全共通機器のWeb予約管理etc…
学会活動の現状は?
全ての会議は ZOOM もしくはメール審議となりました。日本化学会春季年会は、開催されませんでしたが、予稿集が完成していたため、学会としては成立したこととなっています。日本分子イメージング学会は1年延期ですが、希望者は HP 上にポスターをアップし、2週間の間、オープンにすることで一部成立になっています。日本化学会 CSJ フェスタ、触媒学会、高分子学会などは Web 開催、有機金属化学討論会は中止になりました。今年度秋、冬の学会、講演会はWebを通しての講演会(ライブ配信もしくは音声付きスライドを事前にアップロードする形式)か延期、中止となっています。ハワイで開催されるPacifiChemは1年延期し PacifiChem2021となりました。
学生の企業情報収集に変化はあったか?
ほぼ全ての企業が ZOOM での採用試験を実施しています。学生は、ZOOM での面接にほとんど慣れていませんので、緊張したり、相手の表情が見えにくく回答に困ったり、と大変だったと聞いています。
卒業生の来訪状況は?
毎年、桂キャンパスでは、3/1以降、希望する企業に講義室を無料で貸し出し、その企業の説明会を実施していますが、今年の3月の就職説明会は、全て実施を断りました。卒業生による出身研究室への訪問の件数も大幅に減少しました。